キャバクラの飲み物代は、仕事のために自分で支払った分なら経費にできます。判定は用途×場所×誰が飲んだかで行い、私的分は除外や按分が必要です。領収書と用途メモを揃えれば、税務調査でも説明できます。

不安になりやすいのは「どこまでOK？」「科目は？」「レシート不足」の3点です。本記事は、店内・同伴・アフター別の可否、勘定科目と仕訳テンプレ、インボイス対応、領収書がない時の代替記録までを一気に整理します。今日からの運用が楽になります。

キャバクラの飲み物は経費になる？先に結論と3つの条件

結論はシンプルです。キャバクラの飲み物は業務目的であなたが自費なら経費化できます。判定は「用途（営業・販促）」「場所（店内/店外）」「誰が飲んだか（自分/顧客/同席者）」の3軸で決まります。証憑は領収書＋用途メモの一貫性が鍵です。この記事ではすぐ使える基準とテンプレを提供します。

• 条件1：売上に結びつく用途がある
• 条件2：あなたが支払っている
• 条件3：領収書や決済記録＋用途メモが残る

経費にできるライン：用途・場所・誰が飲んだかで即判定

まず一次判定をしましょう。目的が営業や販促で、あなたが支払者なら経費の可能性が高いです。店内か店外か、誰が飲んだかで勘定科目や按分が変わります。ここを押さえると迷いが減り、仕訳が一定の型に収まります。

• 用途：接客・同伴・販促・打合せはOK寄り。私用はNG。
• 場所：店内の自分ドリンクは会議費寄り。店外同伴は交際費寄り。
• 誰が飲む：自分分は按分対象。顧客分は交際費に計上。

店内ドリンク・ボトル・割り物の基本ルール

店内での自費ドリンクは、接客の一環なら経費化が可能です。少額が反復する場合は会議費で統一すると管理が楽です。ボトルや割り物は性質や金額で判断し、用途メモとレシートの但し書きを具体化しましょう。

• 自分のグラス類：少額・反復→会議費の型で運用
• ボトル・割り物：顧客接待の色が強い→交際費が基本
• 高額演出（シャンパン）：販促目的の証拠をセットで保存

同伴・アフターの飲み物代：経費割合と証拠の残し方

店外の同伴・アフターは経費性が高い一方、私的混在の疑いが生じやすいです。人数按分や目的メモで合理性を確保します。明細1枚でも、同席者・人数・目的をメモすれば説明が通りやすくなります。

• 人数按分：自分分は除外、顧客分中心で計上
• 目的メモ：「同伴で来店誘致」「指名維持の打合せ」など
• 証拠化：予約画面やDMスクショ、日報と紐付け

勘定科目の選び方：交際費・会議費・雑費の使い分け

科目は実態で決めます。顧客接待は交際費、軽飲食の打合せは会議費、どれにも当てはまらない小口は雑費で整理します。一度決めたルールを月次で一貫運用すると、調査時の説明が簡単です。

• 交際費：顧客への接待・歓待の飲食
• 会議費：短時間の打合せ・軽飲食
• 雑費：例外的・少額で頻度低い支出

ボトル代・割り物代・氷代の勘定科目と仕訳テンプレ

ボトルや割り物は接待色が強いほど交際費です。自分の割り物は会議費に寄る場合もあります。迷いを減らすため、以下のテンプレを活用してください。金額や頻度が高い場合はコメントを添えます。

場面	勘定科目	摘要例
店内ボトル（顧客中心）	交際費	接待飲食費（場内指名◯◯様）
自分の割り物	会議費	接客飲料代（打合せ的性質）
氷・ミネラル等	会議費/雑費	割り物補助（用途明記）

• 仕訳例：交際費/現金 15,000（但し書き：接待飲食費◯◯様）
• 仕訳例：会議費/クレカ 1,200（但し書き：接客飲料）

キャストドリンク・乾杯ドリンクの扱い（自費/店負担/客負担）

支払者で扱いが変わります。あなたの自費なら経費検討、店負担はあなたの経費ではありません。顧客負担はあなたの支出ではないため、経費計上はしません。自費・他費の線を必ず明確にしましょう。

• 自費：条件充足で経費可
• 店負担：あなたの経費対象外
• 顧客負担：あなたの経費対象外

領収書・インボイス対応：もらい方・書き方・代替記録

証憑の基本は「領収書＋用途メモ＋支払者の一致」です。インボイス登録店なら登録番号の有無を確認しましょう。未対応でも、帳簿とメモで実態が説明できれば経費性の判断は可能です。消費税の控除は別論点です。

• 宛名：屋号または氏名
• 但し書き：用途が分かる具体表現
• 日付・金額：決済と一致
• 登録番号：あれば記録

但し書き・宛名・日付・金額のチェックリスト📝

受付時にこの8点を意識すると抜けを防げます。レシートのみの時は裏面にメモを残しましょう。小さな習慣で否認リスクを下げられます。

• 宛名（屋号/氏名）
• 但し書き（接待飲食費/同伴飲食など）
• 日付（来店日）
• 金額（チップ別途なら明記）
• 支払者（あなたの決済で一貫）
• 用途メモ（目的/同席者/人数）
• インボイス番号（あれば）
• レシート画像（即撮影）

領収書がない時：出金伝票・メモ・決済履歴で補完する方法

紛失や手書き不可の店舗でも諦めなくて大丈夫です。決済履歴＋出金伝票＋用途メモ＋日報のセットで事実関係を補強しましょう。額が大きい場合は、店に明細追記を依頼するのが安全です。

• カード明細/アプリ履歴のスクショ
• 出金伝票（テンプレでOK）
• 用途メモ（目的/同席者/人数）
• 当日の営業日報との紐付け

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ドリンクバックは収入：計上方法と税区分（源泉の有無）

ドリンクバックはあなたの収入です。原則として事業所得に計上します。店からの振込明細や控除票、日報と一致させて月次で集計しましょう。源泉徴収の有無は店舗の支払形態で異なります。

• 計上タイミング：受取時点で売上
• 証拠：振込明細/日報/店の通知
• 注意：現金手渡しはメモ＋受領記録

事業所得か雑所得か：判断基準と申告のポイント

継続反復して事業として行うなら事業所得が基本です。副業的で規模が小さい場合は雑所得に該当することもあります。帳簿付けや必要経費の範囲が変わるため、日々の記録を整えておくと迷いません。

• 事業所得：帳簿必須、経費幅が広い
• 雑所得：小規模・副業色が強い
• 判断材料：継続性・規模・設備

OK/グレー/NG早見表：用途×場所×相手で一目判定

次の表で一次判定ができます。迷ったら保守的に按分し、コメントを残しましょう。支払者があなたであること、用途が売上に結びつくことが大前提です。

用途/場所/相手	判定	証憑	主科目	注意
店内・自分ドリンク・接客中	OK	領収書+用途メモ	会議費	少額・反復で統一
店内・顧客ボトル	OK	領収書+同席者	交際費	高額は目的資料
同伴・顧客2名＋自分	OK/按分	人数内訳メモ	交際費	自分分は除外
アフター・友人同席	グレー	目的/同席者	交際費	私的混在は按分
私用の飲み会	NG	—	事業主貸	経費不可

ケース別の仕訳例5選（店内・同伴・アフター・持ち込み・高額）

そのまま転記できる形で示します。摘要は具体的にしましょう。高額や高頻度はコメントを追加します。

• 店内・自分ドリンク：会議費/現金 1,200（接客飲料代・場内指名◯◯様）
• 同伴ディナー按分：交際費/クレカ 12,000（同伴飲食・顧客2/3負担）
• アフターバー：交際費/現金 8,800（来店促進面談・◯◯様）
• 持ち込み料：雑費/現金 2,000（ボトル持込料・販促目的）
• 高額シャンパン：広告宣伝費/振込 100,000（周年販促・SNS告知添付）

高額シャンパンの注意点：頻度・金額メモと説明責任

高額は私的疑いを受けやすいです。目的資料（SNS告知・DM）を添え、金額・頻度のメモを残しましょう。年末やイベント期は特に記録を強化します。

• 5万円超は目的資料をセット
• 月の件数が多い時は一覧化
• 銘柄・容量・本数を明細化

今日からできる3ステップ：記録アプリ導入→テンプレ保存→メモ習慣

難しくありません。仕組み化すれば続きます。次の3手で今日から運用を開始しましょう。初心者はこれだけで十分です。

1. 記録アプリ設定：レシート撮影とタグ「店内/同伴/アフター」
2. テンプレ適用：会議費/交際費/雑費の摘要定型を登録
3. メモ習慣：目的・同席者・人数を決済直後に記入

中級は「按分ルール表」を追加、上級は「高額時コメント定型」「イベント資料添付」を運用に組み込みましょう。

1分セルフ診断：あなたの飲み物代は経費にできる？

Yes/Noで進めてください。最後に結果別の次アクションを提示します。迷う時は保守的に按分しましょう。

• 店内ですか？（Yes/No）
• 顧客が同席していますか？（Yes/No）
• あなたが支払者ですか？（Yes/No）
• 売上や指名維持の目的がありますか？（Yes/No）
• 領収書または決済履歴がありますか？（Yes/No）
• 但し書き・用途メモは書けますか？（Yes/No）
• 1件5万円超または高頻度ですか？（Yes/No）
• 日報や予約記録と紐付けられますか？（Yes/No）

結果の読み方：Yesが多い→経費OK。Noが混在→グレー（按分＋コメント）。Noが多い→NG（私費：事業主貸）。OKは仕訳テンプレへ、グレーは按分比率とコメント定型、NGは記録のみ保存。

FAQ：よくある疑問に短く即答（インボイス・領収書・按分など）

結論→理由→次の一手の順で答えます。回答は100〜140字を目安にしています。

キャバクラの飲み物は経費になりますか？

結論：仕事目的で自費なら可能です。売上獲得や同伴誘致など業務性が必要です。領収書と用途メモ、支払者の一致を確保しましょう。迷う時は按分とコメントで保守運用にすることをおすすめします。

同伴・アフターの飲み物代の勘定科目は？

結論：多くは交際費です。打合せ色の強い軽飲食は会議費もあり得ます。内訳と人数メモを添え、あなたの分は除外または按分。摘要は「同伴飲食（◯◯様）」など具体化しましょう。

ドリンクバックの申告方法は？

結論：売上として計上します。継続性があれば事業所得が基本です。振込明細や日報で裏付け、月次で集計。源泉の有無は店舗次第なので、控除票や明細の受領を徹底しましょう。

領収書がない場合の対処は？

結論：代替記録で補完します。決済履歴のスクショ、出金伝票、用途メモ、当日の日報をセット保存。金額が大きい時は店舗に明細追記を依頼してください。次回からは発行可否を事前確認しましょう。

ボトル代・割り物代の仕訳は？

結論：接待色が強ければ交際費、自分の割り物は会議費寄りです。摘要は「接待飲食費」「接客飲料」など用途を具体化。高額は目的資料を添付し、頻度もメモで残しましょう。

相場の基本だけ押さえる：ドリンク・ボトルの目安と注意

相場は店舗グレードで幅があります。ドリンクは1杯1,000〜3,000円、シャンパンは1.5万〜10万円超が目安です。相場情報は参考に留め、税務上は用途と証憑が重要です。イベント日は高額になりやすいので記録を増やしましょう。

• 通常期とイベント期で金額・頻度が変動
• サービス料・税の内訳をチェック
• 銘柄・容量・本数をメモに追記

まとめ：経費可否は“用途×場所×相手”と証憑の一貫性で決まる

キャバクラの飲み物を経費にする要点は、用途×場所×誰が飲んだかと証拠の一貫性です。あなたが自費で、売上に関係し、領収書や決済履歴とメモが揃えば説明できます。今日からテンプレとメモ習慣で整えましょう。

• OK：業務目的＋自費＋証憑
• グレー：私的混在→按分＋コメント
• NG：純粋な私用は事業主貸
• 高額時：目的資料と明細強化
• 申告期：2026年2/16〜3/15を目安に準備

なお、本記事は2025年10月28日時点の一般的な取扱いを平易に整理したガイドです。最終判断は最新の公的情報に従いましょう。詳しくは「インボイス対応の保存要件まとめ」や「キャバ嬢の経費にできるもの一覧」「ドリンクバックの確定申告ガイド」も参照してください。