結論：場内指名は当日の店内でフリー客に選ばれる“お試し”。本指名は来店前からあなたを名指しする“継続指名”です。一般的に本指名のほうが指名料・バック・評価への影響が大きい一方、細かな扱いは店舗規定で変わります。

料金やバックの目安、KPI、場内から本指名へ変えるステップ、給与明細の読み方と確定申告までを、今日から使える形に整理しました。店舗差は必ず就業規則や契約書、給与明細で確認しましょう。

場内指名と本指名の違いを一言で：先に結論と注意点

結論はシンプルです。場内＝当日その場で選ばれる初回評価、本指＝あなた目当ての再来・継続評価。本指は売上とランキングに効きやすいですが、配点や料率は店で異なります。ここを理解すると、稼ぎ方と記録の優先順位がはっきりします。

• 要点：本指は評価・バック・KPIへの寄与が大
• 注意：税込/税別・サービス料・イベント日の扱いに差
• 次アクション：就業規則と給与明細で“指名料”と歩合の根拠を確認

定義とタイミングの基本：場内指名・本指名・フリーの違い

混乱を防ぐため、用語を1画面で整理します。まずは発生タイミングと顧客心理の違いを理解しましょう。これが接客トークとフォロー導線の設計図になります。場内から本指名へつなげるには、再来理由を当日中に作ることが要です。

区分	発生タイミング	顧客の状態	評価・KPI
フリー	来店時指名なし	比較検討中	場内獲得率の分母
場内指名	店内で当日選ばれる	“お試し”段階	当日評価に加点
本指名	再来・予約・名指し	ファン化・継続	ランキング・LTVに強く寄与

料金とバックの目安（税込/税別・サービス料の注意）

「いくらで何割？」は最も気になる点です。相場は幅があり、税込/税別、サービス料の有無、イベント日の特例で上下します。以下は目安です。必ず店舗の書面ルールで確認し、伝票の表記に合わせて台帳へ記録しましょう。

項目	場内指名（目安）	本指名（目安）	備考
指名料	500〜1,500円	1,000〜3,000円	税込/税別・サ料で変動
バック率	20〜35%	30〜50%	固定/歩合/本数ボーナスあり
評価配点	小〜中	中〜大	店のランキング規定による

指名料の相場とカンタン計算例

相場はレンジで捉え、指名料×本数をまず素早く算出します。次にバック率を掛け、あなたの取り分を概算しましょう。イベント日や“指名料0円”の日は本数だけでも必ず記録すると、翌月の本指化追跡に役立ちます。

• 式：指名バック＝指名料×本数×バック率
• 例：本指2,000円×10本×40%＝8,000円
• 注意：税込/税別、サ料、天引きは別途確認

バック配分の仕組み：固定・歩合・本数ボーナス

バックは大きく3型。固定額、売上歩合、一定本数超で率UPのボーナスです。型の違いを理解すると、当日の動き方と予約の入れ方が変わります。就業規則・給与明細で根拠を必ず確認しましょう。

• 固定：指名1本につき○円
• 歩合：指名料×○%
• 本数ボーナス：月○本超で+○%

延長・同伴・イベント日の扱いと例外運用

境界ケースで集計が崩れやすいです。延長時の指名バック加算、同伴が本指扱いか、無料/割引デーの記録方針を決めておきましょう。迷ったら“0円でも実績は本数で残す”を徹底します。

• 延長：延長指名バックの有無・率を就業規則で確認
• 同伴：同伴料と本指の関係は店ごとに差
• イベント：“0円”は金額0＋本数1で記録

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評価・ランキング・KPIにどう効く？本指名が重要な理由

多くの店舗で本指名はランキング配点が高く、継続売上の起点になります。KPIを決めて週次で追うと、翌月の手取りが安定します。まずは本指比率と予約化率を見える化しましょう。

• 要点：本指比率が上がるほどLTVが伸びやすい
• 次アクション：週次でKPIを更新し改善点を特定
• 注意：配点は店により異なるため規定確認

必須KPI：本指比率・同伴率・客単価・LTV

KPIは難しくありません。分子と分母を決めて、毎週記録するだけです。閾値目安を置くと改善が回りやすくなります。台帳テンプレに自動計算欄を用意しましょう。

• 本指比率＝本指数/総指指数
• 予約化率＝予約件数/場内本数
• 同伴率＝同伴回数/本指数
• 客単価＝総売上/来店組数

シミュレーション：場内20・本指10・同伴5の月次収入例

具体数値でイメージを掴みましょう。下は指名関連バックのみの簡易例です（天引き等は別）。本指の構成比が上がると効率が向上します。

項目	設定	計算	結果
場内	1,000円×20本×30%	1,000×20×0.3	6,000円
本指	2,000円×10本×40%	2,000×10×0.4	8,000円
同伴	3,000円×5回×50%	3,000×5×0.5	7,500円
合計	—	—	21,500円

場内から本指名に変える5つの実践ステップ

行動はシンプルに、時系列で。当日中に再来理由を作り、72時間以内に予約化を目指します。テンプレを使えば誰でも再現できます。

1. 初回トーク：次回の理由（記念日・趣味・限定ドリンク）を作る
2. 24時間：お礼＋当日話題の短文復習
3. 72時間：候補日提案（第1〜第3候補）
4. 7日：未返信フォローと軽い特典案内
5. 来店前日：予約確認と入店導線の共有

ステップ1：初回トークで“再来理由”を作る

再来の“口実”がないと予約化しづらいです。相手の趣味や日付イベントを拾い、次回提案の種を当日中に仕込んでおきます。店のキャンペーンや限定ボトルも使えます。

• 聞く：予定、好み、記念日
• 仕込む：「来週◯曜、限定◯◯が入るよ」
• 残す：会話メモを台帳の顧客欄へ

ステップ2：24h/72h/7日フォローの型（LINEテンプレ付）

フォローは短く、具体的に。時系列テンプレで返信率と予約化率が上がります。未読でも7日目に軽く再送し、感じよく締めましょう。

• 24h：今日はありがとう。◯◯のお話、楽しかったです！
• 72h：次回◯日/◯日/◯日のどれかどう？席押さえておくね。
• 7日：無理せずで大丈夫。また会えたら嬉しいな。

ステップ3〜5：予約固定化・NG回避・次回提案

予約が入ったら“前日確認”でノーショーを減らします。NGワードや被り時間の回避は信頼に直結。次回提案は必ず出口で一言残します。

• 固定化：前日確認＋入店導線案内
• NG回避：過度な催促・長文連投は控える
• 次回提案：会話の続き・限定企画を一言

境界ケースの対処：指名被り・指名替え・同伴同時発生

トラブルは評価ダウンに直結します。原則は“本指優先”ですが、例外や延長時の取扱いは店で異なります。事前に就業規則を読み、意思決定の順番を共有しましょう。

• 要点：優先順位・延長・キャンセル料を明文化
• 次アクション：被り想定のシフト計画と代替提案を準備
• 注意：伝票の付け替え時は記録を残す

指名被り時の優先順位：本指優先の原則と例外

本指優先が通例ですが、VIP対応や店の方針で例外もあります。延長発生時は“延長優先か予約優先か”を開店前に共有しておくと混乱を防げます。

• 原則：本指＞場内（ただし店規定優先）
• 例外：VIP・長時間同伴の契約
• 共有：開店前ミーティングで決定

延長/場内→本指切替の集計ルール

延長時のバック重複や、当日場内→次回本指のカウント方法で誤りが出やすいです。当日＝場内、本日以外＝本指など、店の定義に合わせて台帳の区分を統一しましょう。

• 延長：延長分の指名バック列を別管理
• 切替：当日は場内、本日は本指扱いではない
• 台帳：区分選択肢をプルダウン化

給与明細の読み方と売上管理：指名種別×バックの台帳化

確定申告では手取りではなく“売上ベース”で記録します。給与明細の「指名料」「同伴料」「天引き」などの列から、台帳に転記しましょう。証憑は写真保存でOK。日付と伝票番号も残すと安心です。

• 要点：売上行を起点に集計、天引きは別列
• 次アクション：スプレッドシートで自動計算
• 注意：0円イベントも“本数”を記録

明細チェックリスト：どの数字を記録すべき？

この10項目を毎回見れば、申告前に慌てません。スマホで撮影し、台帳に写しておきましょう。

• 指名料の表示箇所（場内/本指の区分）
• 税込/税別とサービス料の有無
• 歩合率（固定/歩合/ボーナス）
• 天引き（罰金・貸ドレス等）
• イベント日注記（0円・半額）
• 同伴・延長の区分
• 伝票番号・担当者印
• 現金チップのメモ
• 日付・時間帯
• 顧客名/ID（台帳連携）

無料DL：指名別 売上台帳テンプレ（Googleスプレッドシート）

「場内/本指/同伴/延長/ドリンク」の本数・単価・バック率を入力するだけで、指名バックとKPIを自動計算できる雛形を用意しましょう。証憑写真の有無チェック列と、顧客メモ欄を付けると運用が楽です。

確定申告と税務の基本：指名料・バックの記録と経費

税務は難しくありません。売上（明細上の金額）を起点に集計し、必要経費を別で記録、証憑を保存するだけです。店舗差や制度の詳細は年ごとに変わる可能性があるため、最新の一次情報に沿って確認しましょう。

• 要点：売上ベース記録＋証憑保存が基本
• 次アクション：経費の判断基準を統一
• 注意：制度は更新されるため年次確認

売上ベースでの記録原則と証憑保存（レシート・伝票）

記録は“売上＝明細上の総額”から。手取りは差引後なので起点にしません。レシート、伝票、明細は写真でOK。日付・金額・内容が読める状態で保管しましょう。

• 原則：売上は総額、天引きは別列
• 保存：レシート・伝票の画像を日付順に
• 更新：月末に台帳と照合

必要経費の例：衣装・美容・交通・通信（注意点付）

仕事に関連する支出は必要経費の対象になり得ます。私用品との按分や領収書名義など、基本の注意点を守りましょう。迷う支出はメモを添えておくと判断がしやすくなります。

• 衣装・美容：仕事用の割合をメモ
• 交通：出勤・同伴の移動は記録
• 通信：業務利用分を按分
• 小物・備品：レシートを撮影保存

青色/白色の違いと“源泉”“インボイス”の基礎

青色は帳簿要件と特典、白色は簡便さが特徴です。源泉徴収やインボイスの扱いは契約形態や店舗体制で異なるため、必ず書面で確認し、台帳に反映しましょう。

• 青色/白色：要件とメリットを把握
• 源泉：給与明細の控除欄を確認
• インボイス：必要書類の保存徹底

地域別の相場レンジと注意点（東京/主要地方/地方）

都心と地方で相場は変わります。とはいえ、決め手は各店舗の規定です。体入や入店前に質問テンプレで確認し、期待値とルールのギャップをなくしましょう。

エリア	場内指名料	本指名料	一言メモ
東京中心部	1,000前後	2,000前後	競合多・イベント多
主要地方都市	700〜1,000	1,500〜2,000	サ料差に注意
地方	500〜800	1,000〜1,500	固定バックの傾向

よくある質問（80〜150字で即答）

結論→理由→次の一手の順で答えます。店舗差は必ず書面で確認してください。税務は“売上ベース記録”と“証憑保存”を基本に考えましょう。

場内指名と本指名の違いは何ですか？

結論：場内は当日店内の“お試し”、本指は再来時の“名指し”です。理由：来店動機と継続性が異なり、評価・バックも本指寄りが通例。次の一手：店の配点表と指名料の料率を就業規則で確認。

本指名のほうがバックは高いですか？

多くは高めですが、店次第です。理由：本指は配点・単価が上がりやすい一方、固定や本数ボーナスで逆転も。次の一手：給与明細の歩合欄を確認し、台帳で区分集計。

場内指名から本指名にするコツは？

当日中に“再来理由”を作り、72時間以内に日程提案を送ること。理由：記憶が新しいうちが最も予約化しやすい。次の一手：24h/72h/7日テンプレを使い、返信率を週次で追う。

指名料は確定申告でどう扱いますか？

売上ベースで記録します。理由：手取りは控除後で起点に不向き。次の一手：明細の金額・本数・区分を台帳へ転記し、伝票やレシートを写真保存。

同伴は本指扱いになりますか？

店舗規定によります。理由：同伴料と本指の関係は店ごとに定義が分かれるため。次の一手：就業規則の“同伴・本指の扱い”条項を確認し、台帳区分を合わせる。

3分セルフ診断：あなたの本指転換率を上げる処方箋

現状のボトルネックを数値で特定します。各問いに直感で答え、該当の処方を実行しましょう。結果は来週の予約化に直結します。

1. 場内後の翌日連絡率は何％？（目安60％）
2. 3日以内の再接触率は？（目安70％）
3. 予約化率は？（目安25％）
4. 本指化率は？（目安20％）
5. イベント日の“0円指名”を本数で記録している？
6. 同伴率は？（目安本指の30％）
7. 明細の税込/税別・サ料を把握している？
8. 台帳を週1で更新し証憑を添付している？

• 不足別アクション
• 翌日連絡率＜40％→24hテンプレ強化
• 予約化率＜20％→72hで日程3択提案
• 本指化率＜15％→来店出口で次回理由を作る
• 台帳未整備→テンプレ導入と写真保存

まとめと次のアクション&チェックリスト

最後に重要点を再掲します。場内指名と本指名の違いを理解し、数字と書面で管理すれば、手取りは安定します。焦らず、今日から一歩ずつ始めましょう。

• 違いの理解：場内＝当日お試し、本指＝継続名指し
• 相場の目安：本指は単価・配点が高めの傾向
• 記録の原則：売上ベース＋証憑保存、手取りは参考
• KPI運用：本指比率・予約化率を週次で更新
• 次の一手：24h/72h/7日のフォローを今日から実施

関連トピックとして、キャバ嬢の必要経費リスト（衣装・美容・交通）、確定申告のはじめ方（青色/白色の選び方）、売上台帳テンプレの使い方もあわせて確認すると安心です。

注意：料金・配点・税務の扱いは店舗規定や制度の変更で異なる場合があります。必ず就業規則・契約書・給与明細などの書面を確認し、最新の一次情報に沿って運用してください。