結論です。キャバクラの客は7タイプに分かれます。入店直後に見極め、席中で延長やボトルを提案し、退店後はLINEで継続するのが最短ルートです。売上を上げつつ、記録と税務も同時に整えましょう。

本記事は、客層の見分け方と台本、客単価の上げ方、太客化の手順、安全対応、売上区分の記録、経費と按分、期限後リカバリーまでを網羅します。キャバクラの客対応に直結する実践テンプレも用意しました。

キャバクラの客は7タイプ。先に結論と“見極め→提案→継続”の基本

結論はシンプルです。新規・常連・太客・同伴客・団体/接待・観光/出張・問題客の7つです。タイプで目的と予算が変わります。最初の3分で仮説を立て、提案とフォローの型に落としましょう。

• 見極め：目的/時間/予算の3軸
• 提案：延長→ボトル→同伴の順
• 継続：退店24時間以内のLINE

7タイプの客層と特徴：新規・常連・太客・同伴客・団体/接待・観光/出張・問題客

まず分類を決めます。分類は席中の判断を速くします。提案の言葉と記録の粒度もここで変えます。下の早見で会話の狙いを決めましょう。

タイプ	目的/予算	滞在/狙い	刺さる提案
新規	お試し/低〜中	短め/関係作り	延長の二択・次回約束
常連	安定/中	中/習慣化	限定ボトル・記念日
太客	体験重視/高	長/指名固定	上位ボトル・同伴設計
同伴客	関係深化/中	長/前後動線	当日延長・次同伴予約
団体/接待	場づくり/会社持ち	長/空気管理	セット延長・飲み放題拡張
観光/出張	記念/中	短〜中/思い出	地域限定ボトル・写真配慮
問題客	値切り/撮影/強要	不確定/危険	店ルール盾・早期離席

3ステップの基本動線：見極め→最適提案（延長・ボトル）→退店後のLINE/アフター

流れを固定すると迷いが減ります。最初に見極め、席の余白で延長かボトルを二択で提示します。退店24時間以内の1通で“次の具体日”を打診します。

• 席中のKPI：延長率/ボトル導入率
• 退店後のKPI：返信率/次約束率
• メモ：区分（場内/本指/延長/ボトル/同伴料/チップ）

初対面3分でできる“客層見極め”チェックリスト📝

最初の3分が勝負です。目的・時間・予算の一言を引き出せれば、提案の筋道が定まります。会話が苦手でも、固定の質問と観察で判別できます。

• 目的：「今日は何の帰りですか？」
• 時間：「この後の予定はありますか？」
• 予算：「今日はどれくらいで楽しみますか？」
• 同行：一人/同僚/接待
• 非言語：時計視線/メニュー選択速度

質問テンプレと観察ポイント：予算・目的・時間・同伴可否

答えやすい順で聞きます。時間→目的→予算が基本です。同伴の可否は席後半で軽く確認します。観察は手元と目線、会話の間です。

• 時間系：「終電は何時ですか？」
• 目的系：「今日はお祝いですか？リフレッシュですか？」
• 予算系：「無理ない範囲で楽しみましょうね」
• 同伴系：「今度ゆっくりご飯も行けたら嬉しいです」

実行ポイント：答え＋温度感をメモ。提案の文言を合わせます。

地雷/NGサインの早期発見：酒癖・値切り・連絡先強要・撮影要求

問題の兆候は早めに拾います。店ルールを盾に、穏やかに線を引きます。危険は即共有し、席を短く切ります。

• 値切り：「店の決まりでお値引きはできません」
• 撮影：「店内撮影はNGなんです」
• 個情：本名/住所/勤務外の誘いは断る
• 酒量：ペースが速ければ水を提案

実行ポイント：NGは理由＋代替で伝えます。

客単価をムリなく上げる3つの提案フレーム（延長・ボトル・同伴）💰

押し売りは逆効果です。二択と理由付けで自然に決まります。延長→ボトル→同伴の順で試します。

• 延長：時間不足の解消
• ボトル：体験価値の格上げ
• 同伴：次回の確約

延長提案：最適タイミングと“断られた時の切り返し”3例

時計を見た直後が好機です。残り10分で余白を示し、二択で誘導します。断られても温度を下げずに回収します。

• 提示：「あと30分だけ一緒にいませんか？」
• 切り返し1：「今日は無理ですよね。次は長めに取りませんか？」
• 切り返し2：「最後に写真だけ。次回この続きさせてください」
• 切り返し3：「次回は◯曜日ならゆっくりできます」

実行ポイント：断られたら“次回の具体日”を残します。

ボトル提案：目的別（記念/比較/限定）で選ばせる台本

おすすめ一択ではなく、目的で3案にします。記念・比較・限定の順で並べ、納得の理由を添えます。

• 記念：「今日は◯◯記念にこれが人気です」
• 比較：「軽めとしっかり、どちらが好みですか？」
• 限定：「今月だけのラベルがあります」

実行ポイント：選ばせる構図で成約率が上がります。

同伴設計：曜日×客層で“次の約束”を確定させる

同伴は曜日と動線で決まります。太客は平日の短時間で良いことも多いです。観光や出張は予定が読めません。候補日を先に提案します。

• 平日短時間：「仕事前に1時間だけご飯どうですか？」
• 土日ゆっくり：「この日ならゆっくり回れます」
• 観光：「写真OKの店を用意します」

実行ポイント：日付と時間を具体にします。

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太客を作る5ステップと“やってはいけない”NG行動

太客化は偶然では続きません。共通点を抽出し、役割と約束を設計します。値引き依存はLTVを壊します。

• 5ステップ：抽出→役割→約束→特別体験→紹介
• KPI：同伴率/ボトル単価/紹介数
• 記録：趣味・禁忌・記念日

5ステップの全体像：共通点抽出→役割化→約束化→特別体験→紹介循環

売上上位客の共通点を見つけます。次に自分の役割を決めます。会う約束を定例化し、体験を作り、紹介を回します。

• 抽出：上位6人の共通項を3つ
• 役割：癒し/情報/記念日係
• 約束：月1同伴を固定
• 体験：季節ボトル/限定席
• 紹介：お礼は言葉で。金品は避ける

実行ポイント：月次で見直し、弱点を1つ補強します。

NG行動：過度な値引き・私生活の共有・即レス強要・無根拠の約束

短期の売上を追って長期を失う例です。値引き癖は戻りません。私生活の共有は境界を曖昧にします。即レス強要はブロックの元です。

• 値引き：条件を文書で。乱発しない
• 私生活：個人情報は出さない
• 即レス：夜は既読止め可を宣言
• 約束：根拠のない確約は避ける

実行ポイント：信頼は境界の明確さで生まれます。

新規をリピーターにするLINE/アフター運用：頻度・文面・禁止事項📱

営業っぽさを消し、自然な誘導にします。頻度は客層で変えます。禁止事項を最初に決めます。

• 頻度：新規は短く1通、常連は週1〜2
• 時間帯：昼休み/退勤前/出勤前
• 禁止：深夜連投/個人情報送付

頻度と時間帯の目安：客層別の最適タッチポイント

返信は相手の生活に合わせます。観光は帰宅後が良いです。太客は予定で動きます。前日夕方の1通が効きます。

• 新規：退店翌日の12時台
• 常連：週初の夕方
• 太客：予定の前日16時
• 観光：帰宅翌日の夜

実行ポイント：既読が遅い時間帯は避けます。

テンプレ文例集：初回お礼/再来店依頼/休眠掘り起こし

短く、相手基準で書きます。数字や日付を入れます。禁止事項にも触れます。

• 初回お礼：「昨日はありがとう。次は◯◯を一緒に試したいな」
• 再来店：「今週なら水か金が空いています。どちらが良いですか？」
• 休眠復活：「近況どう？◯日に限定のボトルが入ります」

実行ポイント：質問で終えると返信率が上がります。

迷惑な客・トラブル時の一次対応と安全ルール

安全が最優先です。店ルールを前に立て、代替を提案します。記録を必ず残します。

• NOの型：「店の決まりでできません」
• 代替：「代わりに◯◯なら可能です」
• 共有：スタッフに即共有

無理な要求の断り方：店ルールの盾＋代替提案の型

相手を否定せず、規則を理由にします。感謝で締め、席の空気を守ります。次につながる代替を用意します。

• 型：「ごめんなさい。店の決まりでNGなんです。代わりに◯◯ならできます」

実行ポイント：一貫した言葉でぶれを出しません。

個人情報とSNS/撮影の取扱い：やっていい事・ダメな事

本名・住所・私物写真は出しません。撮影は店の許可が前提です。SNSは位置情報を外します。必要ならモザイクを使います。

• OK：店が許可した範囲の集合写真
• NG：個別の連絡先拡散/自宅写真
• 記録：要求と断りの事実をメモ

実行ポイント：安全メモは後日の証拠になります。

売上区分と記録ルール：指名・同伴・ボトル・チップ・プレゼントの会計処理

ここから税務です。売上は区分で迷いが減ります。証憑とメモが鍵です。キャバクラの客対応の直後に記録します。

• 証憑：レシート/明細/メモ
• 区分：場内/本指/延長/ボトル/同伴料/チップ
• タイミング：会計直後

区分早見表：収入区分×証憑×仕訳例（場内指名/本指名/バック/現金チップ等）

迷いがちな区分を一覧化します。勘定科目は例示です。会計ソフトに合わせ調整します。現金チップは原則課税対象です。

取引	収入区分	証憑	仕訳例
場内指名	事業収入	店明細	売上高/現金
本指名	事業収入	店明細	売上高/現金
延長	事業収入	店明細	売上高/現金
ボトルバック	事業収入	明細	売上高/現金
同伴料	事業収入	明細	売上高/現金
現金チップ	事業収入	メモ	売上高/現金
プレゼント	雑収入等	写真/メモ	雑収入/現物評価

実行ポイント：日付・相手・金額を統一書式で残します。

プレゼント受領時の注意：評価額・返礼線引き・記録方法

高額品は評価額の把握が必要です。現物は相場で記録します。返礼は言葉で十分です。金銭の授受は避けます。

• 評価：購入明細や相場サイトで推定
• 記録：日付/品名/推定額/相手
• 線引き：返礼はメッセージ中心

実行ポイント：写真を撮り、台帳に残します。

経費にできる接客関連費と按分の考え方：美容・衣装・交通・通信

経費は合理性が鍵です。私用と業務の混在は按分します。根拠を残せば安心です。

• 美容/衣装：出演日や用途で按分
• 交通：同伴/出勤の実費を記録
• 通信：業務利用率で按分

按分の根拠づけ：面積・時間・通信量の3方式と証拠化

按分は方式を決めます。面積・時間・通信量のいずれかで統一します。メモとスクショで裏付けます。

• 面積：作業スペース÷自宅面積
• 時間：業務時間÷総時間
• 通信：業務ギガ÷総ギガ

実行ポイント：根拠資料を年単位で保管します。

同伴/アフターの立替・割引の扱い：客分・自分分・店負担の線引き

支払者と対象で処理が変わります。店経由は明細に従います。個人立替は領収書とメモを必須にします。

• 客分：原則経費外
• 自分分：業務関連は経費性あり
• 店負担：店規定に従う

実行ポイント：誰の何の費用かを明確に書きます。

返金・割引・サービス提供時の帳簿処理：トラブル後の正しい記録

対応後は帳簿で整えます。理由と金額の記録が重要です。現金の動きと一致させます。

• 全額返金：売上返金で相殺
• 一部割引：売上値引で処理
• 次回サービス：値引予定をメモ

ケース別フロー：全額返金/一部割引/次回サービス/ポイント付与

迷いをなくすため、フローで固定します。証憑はスクショやメモで補います。店と自分の記録を一致させます。

• 全額返金：理由→返金→相殺仕訳
• 一部割引：理由→割引→売上控除
• 次回サービス：約束→次回明細に反映
• ポイント：付与率と利用時の記録

実行ポイント：その日中に記録を終えます。

無申告・期限後でも大丈夫。今から間に合う3日間リカバリー手順

焦らなくても大丈夫です。3日で形にします。提出と保管まで到達させます。一般的な情報に基づく手順です。

1. Day1：材料集め
2. Day2：科目/按分確定
3. Day3：提出/保管

Day1：売上・経費の集約（レシート/メモ/通帳/アプリ）

紙とデータを一箇所へ集めます。日付ごとに並べます。不足はメモで補います。写真も保存します。

• 集約：店明細/通帳/アプリ
• 撮影：レシートは即撮影
• メモ：相手と用途を必ず

実行ポイント：当月と前年でフォルダ分けします。

Day2：科目マッピングと按分計算の確定

勘定科目を表で統一します。按分方式を一つに決めます。数式はシートに残します。

• マッピング：売上区分→売上高
• 経費：美容/衣装/交通/通信
• 按分：面積/時間/通信のいずれか

実行ポイント：根拠セルに注記を残します。

Day3：e-Tax送信/郵送準備と保管ルール

提出方法を決めます。控えを残します。原本は保管します。夜でも準備は可能です。

• e-Tax：データ控えを保存
• 郵送：写しに収受印を想定
• 保管：関連書類は年単位

実行ポイント：提出後すぐにフォルダへ格納します。

季節の山を味方に：忘年会・歓送迎会・観光期の提案と記録

季節で客層が変わります。提案と記録を前倒しします。証憑の取りこぼしをゼロにします。

• 12月：団体/ボトルが増える
• 1〜3月：申告準備を前倒し
• 観光期：写真とルールの案内

12月：ボトル/団体増の月。提案メニューと証憑の取りこぼし防止

年末は単価が上げやすいです。セット延長とボトルの二段提案を準備します。領収書の保管を徹底します。

• 提案：限定ボトル/飲み放題拡張
• 記録：団体は代表名も記載
• 注意：現金チップは日次で記帳

実行ポイント：忙しい日のメモ書式を短縮します。

1〜3月：確定申告期の準備スケジュールと直前チェック

締切は毎年3月中旬が目安です。直前は混みます。2月中に材料を固めます。提出方法を早めに決めます。

• 前月：売上台帳を確定
• 前倒し：按分根拠の作成
• 直前：控除証明の確認

実行ポイント：チェックリストで漏れを防ぎます。

レベル別ロードマップ：初心者・中級者・上級者でやることが変わる

現在地で最短ルートは変わります。完了基準を明確にします。無理なく段階を上げます。

• 初心者：用語超要約と日次メモ
• 中級：按分と台帳テンプレ
• 上級：ダッシュボードと調査耐性

初心者：用語の超要約・日次メモ・まずは白色でも可

まずは記録の癖を作ります。白色でも構いません。日次メモを固定します。締切はカレンダーに入れます。

• 完了基準：日次入力7日継続
• 道具：スマホとスプレッド
• 学習：用語表を週1復習

実行ポイント：5分/日で続けます。

中級：按分・台帳テンプレ運用・青色申告65万円控除へ

節税メリットを取りに行きます。複式帳簿と保存要件を満たします。テンプレで月次を自動化します。

• 完了基準：月次締めを2回達成
• 按分：根拠資料を保存
• 青色：届出と帳簿体制

実行ポイント：チェックリストで運用します。

上級：ダッシュボード指標（LTV/維持率）と調査対応の整備

売上を平準化します。LTVと維持率を見ます。調査で見られる書類を揃えます。提示用のパッケージを作ります。

• 完了基準：四半期で標準偏差減
• 帳票：明細/台帳/按分根拠
• 提示：即日提出できる箱

実行ポイント：月1で棚卸します。

比較で分かる：白色vs青色／延長vsボトル／同伴vsアフター

悩む前に可視化します。誰に向くか、効果、必要条件を見ます。結論を表の上に置きます。

比較	おすすめ	理由
白色vs青色	青色	控除が大きく、帳簿で管理が整う
延長vsボトル	二択	状況により勝ち筋が変わる
同伴vsアフター	同伴	売上化と安全の両立がしやすい

FAQ：よくある質問（税務・提案・安全）

結論を先に答えます。数字と根拠を短く添えます。安全と記録の一言メモを入れます。

太客の定義と作り方は？

結論、年間の指名/同伴/ボトルが高水準な客です。共通点を抽出し、月1同伴を定例化します。値引き依存は避け、体験価値で継続させましょう。記録台帳で趣味と禁忌を管理します。

客単価をムリなく上げる提案は？

延長かボトルの二択提示が基本です。理由を添えて選ばせます。断られたら次回の具体日を出します。席後半10分で切り出すと成功率が上がります。記録に反応を残しましょう。

新規客をリピーターにするLINE頻度は？

退店翌日に1通、その後は週1が目安です。時間帯は昼休みか夕方にします。質問で終えると返信率が上がります。深夜連投は避け、安全配慮の一言を添えます。

迷惑な客の断り方と安全対策は？

店ルールを理由にNOを伝え、代替を提案します。「店の決まりでできません。代わりに◯◯なら可能です」。個人情報は出さず、要求はメモ化します。危険は即スタッフ共有です。

同伴・アフター時の立替は経費になる？

自分の業務関連分は経費性があります。客分は原則経費外です。レシートに日付と用途を記載し、按分の根拠を保存します。店負担は規定に従い、記録を一致させます。

まとめと次のアクション：今日やること3つ✨

キャバクラの客対応は“見極め→提案→継続”の反復です。税務は“証憑→区分→按分”の順で整います。今日から小さく始めましょう。

• 1：入店3分の質問3つを固定
• 2：会計直後に区分メモを記入
• 3：退店24時間以内に1通送る

詳しくは「確定申告の基本と締切」「経費にできるもの一覧（美容・衣装・交通）」「青色申告の始め方と65万円控除」「トラブル時の返金・割引の帳簿処理」も参照してください。一般論の解説です。店舗規約や地域のルールで運用は変わる場合があります。